サラリーマンが毎月5, 6万円を納めた厚生年金を、毎月2万円程度しか納めてない人に横流しするそうです
久しぶりに時事ネタに触れたいと思います。
とあるニュース記事を読んで、正直なところ衝撃を受けました。それは、私のようなサラリーマンが毎月せっせと積み立ててきた厚生年金のお金が、毎月2万円程度しか納めていない国民年金加入者の「基礎年金の底上げ」に使われるかもしれない、という話です。
年金法案、自公が立民の基礎年金底上げ修正案を受け入れ…今国会で成立の公算大
この記事の見出しからして、何やらきな臭い雰囲気が漂っていましたが、特に私が目を止めたのは以下の部分です。
修正案は、2029年の財政検証の結果、基礎年金の給付水準の大幅な低下が見込まれる場合には、底上げ策を実施することを法案に明記する内容だ。底上げ策を実施する場合、厚生年金の積立金を活用するため、一時的に厚生年金が目減りする分を緩和する措置を国が実施することも規定した。
これを読んで、思わず「え?」と声が出ました。いや、正直「またか」と思いました。
「基礎年金の底上げのために、厚生年金の積立金を活用する」
この一文が、私の胸に重くのしかかります。
厚生年金の積立金とは、これまで現役のサラリーマンが、給与から天引きされ、会社も同額を負担して納めてきた、まさに私たちの汗と努力の結晶とも言えるお金です。
それを、国民年金(基礎年金)しか納めていない人たちの給付水準を底上げするために使う、というのです。
サラリーマンの「不公平感」は拭えない
国民年金の保険料は月額約1万7千円ほどです。
一方、厚生年金の保険料は、給与額にもよりますが、会社負担分を含めると月額数万円にもなります。その差額は歴然としています。
これまで懸命に働き、高い保険料を納めてきた人々が、将来受け取るはずの年金原資を、相対的に負担の少ない人々のために「横流し」されるような感覚に陥ってしまうのは、私だけではないはずです。
「一時的に厚生年金が目減りする分を緩和する措置を国が実施する」とも書かれていますが、その「緩和措置」が本当に十分なものなのか、疑問は尽きません。曖昧な表現で、私たちの将来の安心が揺らぐ可能性を孕んでいるように思えてなりません。
世代間、そして年金制度への不信感
今回の修正案は、単に金銭的な問題だけではなく、年金制度全体への信頼にも関わる問題だと感じています。将来への不安を抱えながら、毎月のように高額な保険料を納め続けている現役世代のサラリーマンにとって、今回の動きは、まさに「裏切り」とさえ感じられてもおかしくありません。
私たちは、自分たちが納めた年金が、将来の自分たちの生活を支えるために使われると信じてきました。
しかし、蓋を開けてみれば、その積立金が他の制度の「穴埋め」に使われるというのです。これでは、真面目に納めてきた人が馬鹿を見るような構図になってしまわないでしょうか。
年金制度は、世代間で支え合うという美しい理念の上に成り立っています。しかし、その理念が、特定の人々に過度な負担を強いる形で行われるのであれば、制度そのものへの不信感は募るばかりです。
私たちにできることは?
今回のニュースは、年金制度の複雑さと、それに伴う財源問題の根深さを改めて浮き彫りにしました。この法案が成立すれば、私たちがこれまで納めてきた大切な年金が、思わぬ形で使われることになるかもしれません。
私たち現役世代のサラリーマンは、この状況に対してどう声を上げ、どう行動すべきなのでしょうか。
まずは、このような情報に敏感になり、しっかりと内容を理解すること。そして、可能であれば、政治家や関係機関に対し、自身の意見を伝えることも重要でしょう。私たちの未来の生活がかかっている問題だからこそ、決して他人事にしてはいけない、と強く感じています。
