倫理観の欠如。でも倫理観があるとやっていけない世界なのかもしれない

とある医師(美容外科医)が解剖現場でピースした写真をモザイク無しで投稿して炎上している。

たまらなく不愉快

非常に不愉快だし、人としての最低限の倫理観もなくて、本当にあるまじきことだと思う。

医師に対する信頼が大きく損なわれているのは間違いない。実際、「臓器提供をしないことに決めました」と表明している人も多数見かける。

自分が他界したあと、その身体を新鮮だのなんだの言いながらキャッキャして弄ばれるのは嫌すぎるし、当然だ。

炎上したあとの陳謝内容も、イマイチ何がダメだったのかが分かっていないような内容だし、救いようがない。

本当に、人としての倫理観が欠如していると思う。

医学部の後輩ちゃんから聞いた話

この手の話を見かけたとき、思い出す話がある。

大学生のとき、医学部の後輩から聞いた話だ。

とある実習で

必修科目で実習があり、実際に本当の検体や患者に接する機会があるとのこと。

とあるとき、病院?に運ばれてきた患者が痙攣を起こしていた。

それを見た学生たちは、「見て!すごいピクピクしてる!笑」「なにこれ笑やばっ!」と言って指をさしてみんなで爆笑していたらしい。

「当たり前の倫理観ではこの仕事はできない」

これを聞いて、「なんて倫理観の無いやつらなんだ。そんな奴らが医者になるとは、けしからん」

と私はその後輩に怒ってしまった。

その後輩は、でもね。と言って続けた。

「患者ひとりひとりに気持ち寄り添ってできればそれに越したことは無いけど、そうしてると医者側がメンタルを病んでしまうの。むしろケラケラ指さして笑うくらいのメンタルの方が適切な対応ができる」

「それくらいのメンタルじゃないとやっていけないのよ。腹を裂いたり内臓を生で見たりしたことある?大量の血にまみれたことある?生暖かいのだけど、知ってる?」

「批判は真っ当だし、何も間違っていない。でも当たり前の倫理観では生き残っていけない世界なの。それだけは覚えておいて」

(意訳です。激しく脚色しています)

忘れられない

それ以降、その後輩の言葉がずっと頭から離れない。

もちろん、ポジショントークかもしれないし、彼らのいうような世界でもないのかもしれない。

でも、実際にその場にいない、経験もしていない立場でありながら、安全な立場から偉そうに意見してしまったなと、反省すべき点があると思った。

まとめ

だからと言って、今回のような炎上の件が擁護するわけではないことは明言しておく。

ただ、積極的に叩いて自分を不幸せの沼に落とし込んでしまうことだけは避けたい。

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